委託給食会社の栄養士から、管理栄養士になるには?
こんにちは。管理栄養士の仁科です。
今日は、短大卒の私が、管理栄養士の国家試験に挑むまでをお話ししたいと思います。
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私は、お弁当屋さんの栄養士を2年経験して実務経験を積み、その後、委託給食会社の栄養士として勤務している間に、働きながら勉強して管理栄養士になりました。
委託給食会社を退職した後は、キャリアアップのため、介護老人保健施設(老健)の管理栄養士になりました。
管理栄養士になるには、4年制の管理栄養士養成課程に入学すれば、卒業と同時に受験資格を取得することができ、そのまま国家試験に挑むことが出来ます。
しかし、専門学校や短大の場合、栄養士の資格しか取得できないため、まずは管理栄養士試験の受験資格を得るために、実務経験3年という茨の道を通らねばなりません。
※私が管理栄養士の受験資格を得た頃は、2年の実務経験でしたが、現在は3年実務経験が必要です。
管理栄養士を目指したきっかけ
委託給食会社に勤務している時には、
「ココアパウダーが砂糖入りではなく純ココアではないと困るからすぐに用意して!」
「メロンはマスクメロンじゃないとダメなのよね、探してきてもらえる?」
というような、いわゆる”お遣い”にもすぐ応じるというようなことがあり、厨房業務に加えて、雑用も多くしていた気がします。
その代わり、職場の結束は堅く、「何としてでも仕事をやりとげよう、食事を時間までに提供しよう!」という部活動のような楽しみがありました。
(苦労も多かった委託給食で一緒に働いた人たちとは、今でも仲良しです♪)
そんな楽しい毎日でしたが、ある時に私は思い立ちました。
私が管理栄養士になったら、患者様や利用者様に寄り添う、もっと身近な人になりたい。
そう思ったところから、管理栄養士国家試験(=国試)突破に向けて、私の猛勉強が始まりました。
挑んだ国試はなんと4回!
栄養士課程の私の場合、病理学のような科目がなかったため、国試に向けて本を購入し、1から勉強です。
国試向けの講習にも、仕事が休みの時には参加していました。
ただ、委託給食会社だったため、早番・日勤・遅番があり、日曜祝日も関係ないシフト制。
スケジュールのやりくりや、体力との兼ね合いで、1回目は想像通りの不合格…。
より一層勉強して挑んだ2回目では、頑張りすぎていたのか、日本語なのに問題文に出てくる言葉が理解出来ない状態もありました。
「もう諦めようかな…?」
そんな思いが募る日もありましたが、若い時ほど、悔しい思いをすると頑張れるようです。
そこからもう2回、国試に挑んだところ
4回目には、合格率19%の難関を突破しました!
国試勉強をしながら感じた”管理栄養士”
国試勉強で思ったことは、人間の身体の成り立ちや給食管理業務や衛生管理について幅広く勉強する中で、点として存在したものが線になり繋がって考えられるようになったことです。
栄養管理をする、ということは、こういうことを身に着けるべきなのかと、勉強しながら理解できました。
栄養士として給食を作ることは、最終的には患者様や利用者様の口に入るところから安全に排泄されるまでがお仕事です。
そこで誤嚥や嚥下がしづらくないように工夫し、値段や季節の献立を考慮し、衛生的な調理室で、ジャムおじさんのように「おいしくなあれ」とスタッフが願って作ることです。
管理栄養士の場合、さらにそれが人体でどのように反応し、はたらくのかを理解し、さらに、対象者様をより健康にするスキルが求められます。
栄養士の知識では、確かに人様の栄養管理できないことを痛感しました。
栄養士でも、もちろんお仕事はありますが、都道府県資格の栄養士と、国家資格の管理栄養士では、お給料面・仕事面においても格段の差がある場合が殆どです。
私は国家試験の勉強を通して、その理由を実感することができました。
国試を突破した今、思うこと
委託給食会社の仲間たちや家族の応援、そして自分の頑張りがあって合格出来た国家試験は、逆にすんなり合格出来なくて良かったなと、今になれば思えます。
資格は、努力して得ると、人への感謝の心と自信、創意工夫が得られるのだと思います。
日々、栄養士として働いているみなさん。
茨の道ではありますが、ぜひ管理栄養士へのステップアップも検討してみてくださいね。
\パソコン1つでOK!/